通信

MVNOを選ぶならメリットとデメリットを知っておこう

2018年2月5日

MVNOとは?

従来の携帯電話やスマートフォンを利用している人なら聞いたことのあるMVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」の頭文字を取った略で、日本語だと「仮想移動体通信事業者」という意味になります。

仮想という文字から連想できるかもしれませんが、基地局の設備や通信サービスの提供など、システムの全てを大手携帯電話会社からお金を払って回線を借りることでサービスを提供する会社やブランドです。

これに対してMNOと呼ばれる言葉があり、こちらは「Mobile Network Operator」の頭文字を略したもので、日本語では「移動体通信事業者」となります。

実体化した企業のことを指しており、誰もが知っているドコモやau、ソフトバンクの大手携帯電話会社です。

現在はあまり使われませんが、MNOをキャリアという呼び方もあります。

元々はキャリアの3社が独占していたことで市場が停滞し、通話料や通信料に大幅な開きがなかったため、サービス内容で差別化を図っていましたが、通信費の見直しや格安スマートフォンの登場によってMVNO事業者が注目されるようになったのです。

基本的に品質や安定性はキャリアから通信インフラを借りることで信頼性があり、遜色のない無線通信を利用することができます。

そしてこれが重要なのですが、各社がユーザーを集めるため値段が競争化して格安で利用できるようになっているのです。

通話料や通信料を抑えるだけでなく、格安スマートフォンと合わせることで、ユーザーはコストを下げることが可能となります。

MVNOのメリットとは?

MVNOと契約することで得られるメリットは、すでに上記でも書かれていますが、第一にキャリアを利用するより安くできる価格というのはひとつの魅力です。

通話付きやデータ通信のみなど細かいプランが用意されていますが、どのようなプランであれば大手3社よりも安く使用できるよう設定されています。

スマートフォンでネックとなる通信量の制限もプランごとに選択できるので、あまりネットを利用しないというのであれば、月額1,000円以内の安いものを、動画やウェブサイトを頻繁に見る場合は、無制限などを利用して存分に楽しむことができるでしょう。

仮想移動体通信事業者と呼ばれるようにMVNOは基本的に店舗を構えておらず、契約もインターネット上で行うようになっています。

店舗に足を運んで契約するとなると、移動の時間や手間がかかり、人によっては面倒と捉えられがちです。

それがインターネット上で契約できるのなら、受付も24時間いつでも対応しているため、仕事が忙しく時間がとれなかったり、店舗までの距離がありすぎてなかなか足を運ぶことができない人でも、店舗の営業時間を気にすることなく、気軽に利用できるのがメリットとなります。

郵送などの処理があるので、たとえインターネット上の契約でも店舗で手続きをするより時間はかかりますが、その手軽さ以上に解約時の縛りの無さも強みのひとつです。

携帯電話の契約以外にも光回線や継続的に利用する契約というのは、通常であれば一定の期間は解約ができず違約金を請求されるようになっています。

しかし、MVNOではユーザーに優しい契約となっており、特定のプランを除いてほとんどのタイプで、違約金を請求されずスムーズに解約できるのです。

MVNOのデメリットとは?

これまでメリットばかりが目立っていましたが、もちろん良いことばかりでなくデメリットも存在します。

これまでドコモやau、ソフトバンクなどのキャリアを使用することで、専用のキャリアメールや各社が用意している機能は、契約会社が異なるため利用できなくなります。

当然ながら料金プランも別物なので、自分に都合の良かった内容でも継続は不可能となるため、新しいプランからデメリットにならないものを選んでいくようにしましょう。

実店舗を置かない仮想の会社のため、もしも何らかの問題が起こってもすぐに対応してもらなかったり、中には全てのサポートを受けられないものもあります。

スマートフォンの設定などは自分で行うのが基本となり、大抵のことは自己解決しなければならなくなるため、端末の操作が苦手という人には向いていないかもしれません。

こうした問題の他に、通話料が従来の携帯電話会社より高いというデメリットもあります。

普段からメールやアプリを利用して連絡を取り合うのが基本となっている人にはわかり辛いかもしれませんが、仕事で顧客に連絡をとるのが必要な人はプランをしっかり検討して変更するようにしましょう。

また、いくつかの通信事業者ではIP電話や特定のプランで通話料を抑えることもでき、従来の通話料と大差なく利用することもできます。

MVNOを選ぶには価格の安さも当然ですが、種類別のデータ通信プランや事業者が得意とする分野でのサービスもあるため、これらの違いで選択することもできます。

インターネットプロバイダが提供しているところなら、一緒に利用することで大幅な割引が受けられるため、お得な利用を目指すなら最初に確認しておくべきポイントです。

最終更新日 2025年6月10日